整体の現場との比較(感想編)
前々回から引き続き、
大嶋信頼著
「それ、あなたのトラウマちゃんのせいかも?」
の感想を述べたいと思います。
今まで、当院に来たお客さんの中にも、
- 同じ事を何度も繰り返して言う人
- 言っていることが支離滅裂な人
- 妄想が激しい人
などがいて、なぜそうなっているのか理解できませんでした。
しかし、この本で書かれている”根底にある恐怖”(トラウマ)とそれに対する防御作用の「脳の過覚醒」の関係によって、うまく説明できると思います。
一見、滅茶苦茶に思える行動も、その背景にはそういう行動をとってしまう「仕組み」が存在しています。
悪い考えはなぜ起こるのか?
例えば、よくお客さんから、
「悪いことばかりが、頭に浮かんできて、嫌になる。」
と言われるのですが、
これは恐らく、脳が過覚醒を起こし、トラウマから回避しているのだと思われます。
嫌なこと、不安なこと、恐怖、同じ事の繰り返し、妄想。
トラウマを回避するため、脳の過覚醒が引き起こしていると考えられます。
このように考えると、うつや自律神経失調症、不安神経症、パニック障害などでお悩みの方の中には、大きな「トラウマ」を抱えている人が、少なくないかもしれません。
自律神経失調症とトラウマ
「トラウマ」から「脳の過覚醒」が起こると、脳は常に緊張状態でリラックスできず、自律神経も交感神経優位の状態が続き、心身が休息できず、結果、
”自律神経失調症”
を引き起こすのではないかと考えられます。
無痛整体における考え方では、
「体の過緊張」が「自律神経の乱れ」を引き起こすとしていますが、
「脳の過覚醒」が「自律神経の乱れ」を引き起こすことも十分にあり得るでしょう。
乱れた自律神経を整えるためには、「体の過緊張を解く」だけでなく、「脳の過覚醒の解消」も行なえば、より効果的かも知れません。
(つづく)