更年期障害
更年期障害
女性は50歳頃、男性は40歳以降になると女性ホルモン(エストロゲン)男性ホルモン(テストステロン)が低下することによって、気分の落ち込みやほてりなど自律神経系が乱れる障害です。
なぜこの年代になると、それらのホルモンが低下するのかは、人類の適応の歴史を見るとわかり易いです。
すべての生物の中で閉経するのは、人間だけです。
なぜ、閉経するかというと、次のような理由です。
野生の中では、人間の寿命はおよそ60才、子が成人するのがおよそ20才なので、40才以降に子供を作っても、子が成人するまで、母親の寿命が尽きてしまいます。
よって、効率よく子孫を残すために、40才以降女性は、繁殖としての役割から、母親としての役割に体も心も変化するように適応したのです。
他の哺乳類は1年から数年で子が成人するので、閉経する必要はなく、人間のみ、成人するのにかかる20年という時間のため、子育てに専念するという適応を行なったのです。
そのため、40代50代を過ぎると女性らしさ、男性らしさを作るホルモンの分泌が低下するのです。
しかし、現代では人間の健康は向上し、寿命も延びました。
晩婚化や結婚しない人、出産しない人、も増えました。
けれども、人間の体の設計図は、変わってません。
つまり、心は今だに女性らしさ、男性らしさを維持しようとしますが、体の方は設計図通りに変化しようとし、その摩擦が、更年期障害として現れてくると考えられます。
心と体のバランスを整える必要があるのでしょう。